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金沢のタクシー運転手

先日、旅行で金沢に行ってきたときのこと。

市内はバスで巡れるくらいの規模だったので基本的にバス移動をしていたのですが、最終日少し時間がなくなったので金沢駅までタクシーを利用しました。

そのタクシー運転手がすごかった。

見た目はどこにでも走っている普通のタクシー。乗り込むと、「どこから来たの?」と聞かれます。きっと観光客をたくさん運んでいるからでしょう、僕らが観光に来ていることを一発で見抜いていたようでした。

「札幌です」と答えると、運転手さんの金沢魂に火がつきました。

・金沢の雪は水分を多く含み木の枝に積もると枝が折れてしまうため、それを予防するために「雪吊り」という作業をする。作業は時間と労力がかかるが、雪吊りが施された木々は仕上がりが美しいため、ライトアップされるなど金沢名物となっている

・金沢駅は世界の美しい駅14選に選ばれた

・金沢は雨がとても多いため、金沢駅がドーム型になっている。駅から外に出てもドーム状になっていることで、雨に当たらずにバスやタクシーに乗り込むことができ、「おもてなし」の気持ちを表現している

などなど、駅までの10分ほどで金沢のうんちく(?)をアクセル全開でたくさん教えてくださいました。旅行に行く前に調べることってどうしても観光名所とかホテルとか美術館までの行き方とか…

まさかこんなおもしろいネタをタクシー運転手に仕込まれるとは思ってもみませんでした。

タクシー会社として観光ガイド役をドライバーにさせているのか、それとも単純にこの運転手のご厚意(はたまた趣味)なのかは定かではありませんが、「ただお客を運ぶ」というタクシーのイメージからは程遠いまさにおもてなしを味わったのでした。

普通のタクシーに乗るだけで金沢のことが知れるとわかっていたら、初日からタクシーで移動していたのに!なにはともあれ、自分の仕事に付加価値をつけて楽しそうに仕事をしている運転手さんがとっても印象的でした。



付加価値といえば、留学における付加価値とはなんでしょうか?(強引)

留学は自己投資の世界。未来の自分が喜びを得るためにすることです。一生懸命英語を勉強して英語を伸ばしたその先にあるもの。それは、英語というコミュニケーションツールを通して多くの人と出会い、素晴らしい体験を共有することにあるのではないかと思います。

もちろん「経験」という付加価値を得るには、失敗や苦労もたくさんすることになります。

「相手の言っていることがわからない」「自分の気持ちを表現できない」と語学面での悩みがつきないかもしれません。それが原因で家から出るのが億劫になるかもしれません。逆に、文化の違うホストファミリーと意見が食い違い、家を出たいと思うかもしれません。英語ができないばっかりに居心地のいい日本人とつるんで自己嫌悪に陥るかもしれません。

それでも自分なりに一生懸命英語を勉強して英語が伸びて、もっといろんな人と話したいとポジティブになって行動範囲が広がったとしたら?そうやって、何度も何度も壁を乗り越えて得た素晴らしい経験は、必ず将来の自分への投資になります。自信につながります。

こうした経験の数々こそが、留学がもたらす付加価値なのです。

Naoki