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When You Are In Rome, Do As The Romans do

"When you are in Rome, do as the Romans do."

これは英語のことわざです。日本語では「郷に入りては郷に従え」といいます。

留学をするということは、異国の地で生活を送ることです。
異国には異国のルールがありますので、それに従うことが求められます。

先日、オーストラリアの語学学校セルクからヤスさんが来社し、いろいろとお話を聞かせていただきましたが、日本人留学生が英語を上達するためのコツについて熱弁されていたのが印象的でした。

ヤスさんいわく、こうです。

「日本人は相手の顔色を伺って自分の意見をまっすぐ伝えることに抵抗があり、授業中に発言することができない人が多い。反対に、ヨーロッパや南米から来た学生は、子供の頃から自分の意見を主張する習慣が身についており、とにかく喋りまくる。日本人留学生の中には、彼らが先生と世間話ばかりしてなかなか授業の本題に入ることができずに不満を持つ人もいる。しかし、それこそが語学の上達の秘訣だ。」

僕もヤスさんの意見に賛成です。そしてヤスさんは続けます。

「日本では『変人』扱いされるくらい積極的な人が実は英語を上達させる」と。

僕自身、もともと目立ちたがりな性格もあってか、カナダ留学時代は語学学校でよく発言していました。それでも最初の1〜2週間はメキシコ人の話す力にとにかくビビってしまい、発言なんてもってのほか、授業にまるでついていけなかったことを覚えています。

でも不思議なもので、だんだん耳って慣れてくるのでしょうね。授業の進み方もなんとなく把握してくるので、だんだんと授業に積極的に参加していくようになりました。日本の高校や大学の授業であそこまでやると、「変人」扱いされたのかもしれません。

これもヤスさんから聞いた話ですが、なんでもTOEFLのスピーキングテストは日本が最下位だそうです。他のスキルでも半分より少し下くらいの低いレベルなのですが、スピーキングはダントツで最下位。これは日本人の風情・文化的なものが少なからず影響しているのではないかと思います。

日本で良しとされていることが、海外では不思議がられる、奇妙に思われる、というのは紛れもなく文化摩擦です。ですから、留学して語学を身につけるということは、単に言葉の勉強だけではなく文化も一緒に学んでいくことになります。そして文化に適応しようとすることで、自然と語学も伸びていく。相乗効果です。

さて、日本人には日本人なりのコミュニケーション術がありますので、日本にいるときは自然体でいることがむしろ求められます。ヤスさんはシドニー歴が長い方ですが、今回日本に来られた際、ついオーストラリアの感覚でエレベーターの中で女性に話しかけたら無視されちゃったみたいです。

その土地に合わせて言動を変えていく。"When you are in Rome, do as the Romans do."が、国際社会で生きていくためには大切なのでしょう。