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英語力UPへの近道は真似をすること

僕が中学2年生のとき、木村拓哉主演の「PRIDE」というドラマが流行りました。そのテーマ曲だったのが「I Was Born To Love You」。僕の世代であれば誰もが知っている曲で、なんかよくわからないけどめちゃめちゃかっこいいと興奮したのを覚えています。演奏しているのは伝説のロックバンドQueen。

当時CDを買って曲を聴くという習慣がなかった僕は、友達がQueenのアルバムを買ったと知ったので貸してもらってカセットテープに録音しました。それからというもの、テープが擦り切れるまでひたすらそのアルバムを聴きこみました。

当初は歌詞を見ても意味不明だったので、なんとなくわかるところだけ歌うという感じです。リードヴォーカルのフレディ・マーキュリーの声があまりにもかっこよすぎたので、歌い方とか声の出し方とかいろいろ真似してました。

高校生になって一度Queen熱は冷めたのですが、なにかの拍子に再燃。英語の知識も増えていたため、中学のときに理解できていなかった歌詞もなんとなくわかってより一層楽しい。部活が終わったら友達とカラオケに行ってはQueenの曲を歌う日々を過ごしました。もちろんフレディになりきってです。

大学時代も洋楽好きの友達とカラオケに行ってはQueenを歌いまくりました。飲み会の二次会とかでQueenを歌うとみんなおもしろがって聴いてくれるのがまた楽しかったりしました。僕は本当に好きで歌うんですが、みんなはネタだと思っていたようです。そのうちネタになりました。

カナダ留学中もバーのカラオケでQueenを歌うと大盛況。Queenは日本人の僕らの予想以上に海外ではかなり人気です。

そして先日。

Queenの自伝的映画が公開されると、瞬く間に世界中で大ヒット。日本でもちょっとしたブームになっています。Queenファンとしては恥ずかしいことに、公開からだいぶ遅れてつい2日前にやっと僕も映画を観てきました。

この映画でフレディを演じるラミ・マレックは顔や服装だけでなく、フレディの話し方や表情、動きの癖にいたるまで、本当によく研究して忠実に再現しています。なんでも、「ムーブメントコーチ」なる動きの専門家の指導を受け、空き時間にひたすら動きを真似していたとのこと。最後の20分のライブのシーンなんかは、実際の音源に合わせてフレディの一挙一動が本当によく再現されていました。

この真似をする、というのは能力を高めるためにすごく重要なことだと僕は思っています。

きっと誰しも、自分がかっこいい、かわいい、すごいと思う人を真似た経験があると思います。真似をするエネルギーとなるのは、純粋にかっこいい、かわいい、すごいという自分の感情です。感情の赴くままに真似をすることを続けると、不思議なことに徐々にその理想に近づいていきます。

言葉の勉強もそうで、こんな風にかっこよく話したい!って思ったらまず真似をしてみるのが一番。真似しようとすると、なんていってるかわからないところがたくさん出てきます。原因は単純に発音の法則を知らなかったり、単語や文法の意味を理解していなかったりいろいろです。だから単語や文法の基盤はあるに越したことはありません。それでも少しずつ、真似を続けていくことでキャパが増えていきます。

出発前の英語の勉強でも、文法や単語の勉強と並行してドラマや映画やYoutubeを見て生の英語に触れ、実際に真似をする機会を増やせるといいですね。現地に行ったら行ったで、周りのネイティブとの会話の中で「これはかっこいい!自分もこの表現使いたい!」と思ったものをどんどん盗んで自分のものにしていきましょう。英語はそうやって伸びていきます。

Naoki