語学学校で必須!英語の文法用語を大公開!Part 2
先週、カナダに発って4ヶ月目のHくんから電話がありました。
「学校はどうだい?」
「きついです、、、」
どうやら、授業についていけなくてかなり大変な思いをしているとのことでした。Hくんは36週間(9ヶ月)の語学学校→専門学校へ編入し、現地企業でのインターンシップを予定している、長期留学の方。最初は初級レベルからスタートし授業には難なくついていけていたのですが、レベルが上がって扱う内容も難しくなるにつれて、徐々についていけなくなってきてしまったということです。
「have+p.p.って初めて知りましたよ、、、」
中学生のときに英語の勉強はストップしたらしく、現在完了形の存在自体、語学学校の授業で初めて知ったHくん。単語表現の知識も限られていて、いつも同じことしか言えないと嘆いていました。
出発前にも何度かお会いしましたが、多忙を極めていたこともありなかなか英語の勉強には手が回らなかったのは知っていました。せめて中学の範囲の単語・英文法に少しでも目を通していれば、、、
日本人の留学生は必ずと言っていいほど、スピーキング力がなかなか伸びないと現地で悩みます。それはスピーキングの訓練を今までしてきたことがないから当然なのです。むしろ、大いに悩んでほしいのが「スピーキングが伸びない問題」。逆に、リーディングや文法、単語などについては、できる限り出発前におさらいするべきです。そうじゃないと、今回のHくんのように
「スピーキング云々の前に単語や文法がわからない、、、」
という状態になってしまいます。これを一番避けたいです。スピーキングのアップに専念することが留学で英語を飛躍的に伸ばす一番のコツだと思います。
Hくんは言いました。
「これまでの4ヶ月を無駄にしてしまった気がする」と。なかなか伸びない自分の英語力に焦りを感じ、今までやってきたことが身になっていないと思ってしまっています。こうなると一気にネガティブになってやる気の低下につながってしまいます。出発前に十分に英語の勉強をしないことは、特に長期留学の方にとっては大きなディスアドバンテージになってしまうのです。
英語の5文型
ということで、今回は英語の5文型について簡単にまとめました。英語には5つの形があります。
1. S+V
2. S+V+C
3. S+V+O
4. S+V+O+O
5. S+V+O+C
英語の文章は基本的にこの5つのどれかに必ず該当します。これにいろんな修飾語句がくっついていくことで、複雑で読みにくい英文ができあがっていくんです。
たとえば、
Naoki works for Hokkaido Ryugaku Centre. (尚輝は北海道留学センターで働いています)
という文は、第1文型(S+V)となります。
これが、
The man standing by that yellow bench works for Hokkaido Ryugaku Centre, which has been staying in business for more than ten years.(あそこの黄色いベンチのそばに立っている男性は北海道留学センターで働いていますが、その北海道留学センターっていうのはビジネスを始めて10年以上たちます)
と、まあいくらでも長くできるわけです。
さ、ではこのS、V、O、Cについて詳しく見ていきましょう。
S、V、O、Cとはなんぞ?
正直、説明されてもいまいちピンとこないと思います。一番は文章を読んで、これはSかな、これはOかなって自分でやってみることです。でも一応SVOCそれぞれ簡単に説明します。
S...Subject(主語)
中学のとき「subject=科目、教科」って習いましたよね?教科っていうのは、ある授業でメインで扱うテーマのこと。主役なわけです、その授業の。英文の主役はこのSubject(主語)です。あらゆる英文は、主語について言っています。
V...Verb(動詞)
動詞は、主語の動作や状態を示すもの。主語がなんなのか、というのを動詞が教えてくれます。
O...Object(目的語)
「動詞の目的語」とも言います。動詞には自動詞と他動詞があって、この他動詞というのは「〜を」「〜に」という目的語がないと生きていけません。動詞が他動詞のときに必要になるのが、Object(目的語)なのです。
C...Complement(補語)
主語や目的語の状態や様子を補ってくれるのが、このComplement(補語)です。
第1文型 S+V
主語と動詞だけで成立する文です。
I walk to school.(僕は歩いて学校に行きます)
S=I、V=walk
to schoolは修飾語であって、別にI walk.で終わっていても文としては成立します。文として成立するか、がポイントです。どういう場合が文として成立しないかというと、たとえば
I give.
とかですかね。giveは「〜を与える」という意味ですが、この「〜を」にあたるものがないと文として成立しないので、この文はS+Vの第1文型とはいえないです。
第2文型 S+V+C
He became a professor.(彼は教授になった)
S=He、V=became、C=a professor
Cは主語や目的語の状態や様子を補うもの、と説明しましたが、簡単にいうとCは「=」の関係をつくるものです。S=C、この場合だとHe=a professorって感じです。厳密にいうと「=」ではありませんが、そうやって思っておけばわかりやすいかなと。
第3文型 S+V+O
My mom plays the piano.(母はピアノを弾きます)
S=My mom、V=plays、O=the piano
動詞play「〜をする、(楽器)を演奏する」は目的語がいて初めて成立します。目的語がないと、playは「遊ぶ」という意味になってしまいます。その場合はS+Vの第1文型となります。
このように、同じ動詞でも異なる用法で使われるケースもたくさんあります。
第4文型 S+V+O+O
You have to show me your ID.(身分証明書のご提示が必要です)
S=You, V= (have to) show、O1=me、O2=your ID
目的語が2つあるパターン。目的語は「〜を」「〜に」と訳すとうまくいくことが多いです。「私に」「パスポートを」です。
第5文型 S+V+O+C
It makes me happy.(そのことが私をハッピーにします→私はそれのおかげでハッピーになります)
S=It、V=makes、O=me、C=happy
これがちょっとわかりにくいかもですが、O=Cという図式が成り立ちます。me=happyです。この形は特定の動詞を使うときにしか出てこないと思うので、慣れるまで時間がかかるかも。
まとめ
5つの文型が頭に入ってるとどんないいことがあるかというと、複雑な文章を前にしたときに、論理的に読み解くことができるようになります。それを繰り返すうちに、だんだん読み解くスピードが上がってきて、やがて読んだ瞬間に意味がわかるという状態になります。最終的には文型のことなんかいちいち考えずに感覚で読めるようになります。が、最初はこの原則と照らし合わせながらゆっくりゆっくり読解の訓練をしていただきたいと思います。
これをやるだけでも、現地での授業の理解度や定着度が変わるし、自信を持って授業に臨めるようになるはずです。
Naoki