カナダの首相をご存知ですか?
カナダに留学するなら絶対に知っておかなければいけない人物、それが現カナダ首相のジャスティン・トルドー氏です。会話の話題が政治になることはなかなかないと思いますが、どういう人物がカナダを指揮しているのかというのを知っておくのは悪くないことです。
ジャスティン・トルドー
第29代カナダ首相です。5年前に首相に就任した当時はまだ44歳という若きリーダーとして世界から注目されました。
本名は、Justin Pierre James Trudeau(ジャスティン・ピエール・ジェームズ・トルドー)。1971年12月25日クリスマスに首都オタワで生まれました。弟もクリスマスに生まれたらしいです。
父親は第20・22代のカナダ首相ピエール・トルドー氏。父親の方針で、幼少期はモントリオールで親戚に育てられ、大学は超名門マギル大学へ進学して英文学を専攻。卒業後はこれまた名門のブリティッシュ・コロンビア大学で教育学を専攻し、その後ブリティッシュ・コロンビア州の学校で教鞭をとりました。もともとは教師だったというザ・インテリです。
趣味はボクシング、188cm・80kgというスポーツ選手並みの体格を持ち合わせています。
スキャンダル
ジャスティン・トルドーの大きなスキャンダルで真っ先に思いつくのは、昨年9月に話題になったアラビアンナイト事件でしょう。(事件ではないか)
2000年前後、彼がバンクーバーのとある学校で教師をしていたとき、アラビアンナイトをモチーフにした学校の仮装パーティで顔を茶色く塗るメイクをしていたのが卒業アルバムに残っていたのをすっぱ抜かれてしまったのです。
なぜこれがスキャンダルなのかというと、アメリカやカナダでは顔の色を黒や茶色く塗って肌の色の濃さを誇張することは人種差別に値するとして厳しく糾弾されうることだからです。普段日本で暮らしていると人種差別を意識することはあまりないと思いますが、カナダでは人種差別=社会的にアウトなので気をつけましょう。
スキャンダル発覚後の記者会見の映像。
自分もカナダやフランスにいたときは特に「人種差別」についていろいろと考えさせられました。当事者になって初めて考えるものですよね。
ジャスティン・トルドーの名言
個人的にかっこいいと思った名言を2つご紹介します。
①"I didn't make history tonight. You did."「今夜歴史を作ったのは私ではなく、皆さんです。」
ジャスティン・トルドーは2015年に第29代カナダ首相となりました。彼は自由党党首だったのですが、それまで10年間は保守党政権が実権を握っていました。この年の選挙でも保守党優勢とされていましたが、蓋を開けてみれば自由党の圧勝。勝利の演説での一言がこれでした。
②"Because it's 2015."「2015年だから」
ジャスティン・トルドー新内閣のメンバーはきれいに男女同数になるように組閣されました。その理由を問われて発した一言。彼はストレート・アライ(性的マイノリティを支援し人権平等を訴える異性愛者)としても知られており、その意思の強さを表す組閣となりました。
以上、カナダの現首相ジャスティン・トルドーについてでした。写真はプライドパレードのときにたまたま目の前に彼がやってきたという生徒さんからいただいたもの。
さて、今世間を賑わせているコロナウイルスの一件。私たちアジア人に対して差別的な目を向けてくる人もいると報道されています。現地の生徒さんやエージェントさん、学校スタッフさんからは「人種差別」の影響で苦しんでいる生徒さんはいないと報告を受けていますが、今一度物事を自分事として捉える良い機会にはなるかと思います。
Naoki