「グレハン」まで、、、
1年以上も続くコロナパンデミックの影響で、カナダのバス業界では第一人者(と勝手に思っている)「グレイハウンド」が廃業に追い込まれてしまいました。
(出典:Greyhound公式サイト)
正確には、アメリカとの国境を結ぶライン(トロント=ニューヨーク、トロント=バッファロー、モントリオール=ニューヨーク、モントリオール=ボストン、バンクーバー=シアトルの5路線)は存続するとのことですが、カナダ国内の移動で「グレハン」を使うことはできなくなってしまいます。
よくよく調べてみると、2018年にはカナダ西部での運行はすでにストップしていたみたいですね。それ以来残っていたオンタリオ・ケベック両州の路線も今年の5月13日付で廃止となりました。
自分がカナダにいた2011年は「カナダ国内をバスで移動する=グレハン」という方程式が成り立っていたので、個人的にショッキングなニュースでした。
忘れもしない、2011年の6月、バンクーバーからアルバータ州のど田舎「キャンモア」という町にお引越しをしたときにグレハンさんにお世話になりました。
移動時間は12時間くらいだったかな。
すぐに車酔いしちゃう自分にそんな長旅をコンプリートできるのかという一抹の不安と、「これからまた新しい旅が始まる」というウキウキワクワクな興奮を携えてバスに揺られていたことを思い出します。
夜行バスだったのでカーテンを閉めきって車内は真っ暗。ひたすら続く山道を右へ左へぐるぐると走り、浅い眠りを繰り返していると、何時間経っただろうか、バスは一旦停車。
カーテンを開けると、朝日が飛び込んできて一瞬視界が眩み、ほんの数秒のうちに圧倒的スケール感の山々がその姿を現しました。ロッキー山脈です。
あーこのときの光景は一生忘れない。カナダの思い出を振り返るたびに鮮明に蘇ってきます。生涯残り続ける記憶となるであろう景色へ連れて行ってくれたグレイハウンド。そんなあなたもまた、僕の心の中に残り続けます。
ありがとうグレイハウンド。
Naoki