前置詞のwithは「一緒に」だけではない
英語はネイティブスピーカーとお付き合いすると飛躍的に伸びるというのはよくある話。
恋愛すると伝えたい想いが溢れ出てきちゃうから何がなんでも言葉にしたい、と思うのでしょう。
(僕はネイティブの方とお付き合いしたことがないのでなんのことやらさっぱりわかりません)
さて、「付き合う」という言い方のひとつ date with 〜 というのがあります。
He's dating with Nancy.(彼はナンシーと付き合っている)
じゃあ「別れる」ってなんて言うかご存知ですか?
そうです、break up with 〜 です。
He broke up with Nancy.(彼はナンシーと別れた)
「付き合う」にも「別れる」にもwithという前置詞が使われていますね。
なぜ真反対のことなのに同じwithが使われるのでしょう?
withは「衝突してどうなったか?」
withをはじめ前置詞には様々な意味が存在します。
みなさんが英語を勉強し始めて最初に出てくるwithの意味はおそらく「〜と一緒に」でしょう。
それで言うと、「付き合う」にwithを使うのは感覚的にしっくり来ますね。
「ナンシーと一緒に付き合う」わけですから。
ところが「一緒に別れる」はなんか変な感じがします。
実は「break up with〜」のwithは「〜と一緒に」の意味で使われていません。
真逆です。
「〜に逆らって」という<対立>の意味で使っています。
別れるっていうことは、お互いが反対方向を向いて歩き出すことですよね。対立しています。
まったく逆の意味になるだなんて無茶苦茶だ!と思ったそこのあなたへ朗報です。
このwithはひとつイメージを持ってもらうだけで簡単に抑えられます。
そのイメージとは、
withは2つの異なる物が衝突した結果、そのままくっついているか、それとも離れてしまったか
このイメージがあれば、「くっついている」映像も「対立している」映像も頭に浮かびますよね。
withに限らず前置詞は、辞書でその意味を引くと10個も20個も意味が載っています。ひとつひとつを個別で覚えるのは明らかに労力がかかるので、ひとつのイメージで整理してしまうのが有効です。
ちなみに賛成、反対の表現も真逆の用法でwithを使用しています。
I agree with you.(私はあなたに賛成です)
I disagree with you.(私はあなたに反対です)
以上、前置詞withについてでした。
イメージを持ちながら勉強すると理解がすすみますので、特に助動詞や前置詞で行き詰まっている方は参考にしてみてください。
Naoki