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BTSのButterを文法的に考えてみた(Aメロだけ)

週に1本細々と書き連ねているこのブログですが、熱心に読んでくださる方がいるというから驚きです。

そんな熱狂的なファン(?)の方の1人から「BTSButterを文法的に解説してほしい」というリクエストを受けました。

英語の曲の歌詞を文法的に解説するってすごく難しい気がするのですが、留学を志す方の中には「洋楽が歌えるようになりたい」とか「洋楽が理解できるようになりたい」という層も一定数いたりします。ので、生粋のBTSファンの方が書いたであろうブログから和訳や背景知識を得つつ、文法的側面から解読をしてみようと思います。

聞いてください。BTSで、「Butter」。



 

Smooth like butter

Like a criminal undercover

Gon' pop like trouble

Breaking into your heart like that

 

もう最初からどうしていいかわかりません。

無理矢理ちゃんとした文にしてみようと思います。

 

Smooth like butter, like a criminal undercover, (we're) going to pop like trouble, breaking into your heart like that.

 

英語の歌って主語が省略されていることが多いんですよね。そういうときはたいてい自分か自分たちが主語で、あえて言う必要ないっていうのとリズム的に省いちゃえってのがあるんだと思います。

サルーさんという方のブログによると、このButterという曲は「バターのようにとろける君への想い」「BTSからファンに向けた愛」が隠されているということで、主語はWe(おれたちBTS)を補って考えてみようと思います。

なお、このブログの趣旨はあくまでも「楽曲を文法的に考える」なので、歌詞の解釈はサルーさん他専門のBTSを愛する方々の素敵な文章を探しに行ってみてください。

 

【単語の意味】

smooth[形]滑らかな
like[副]〜のように
criminal[名]犯罪者
undercover[形]覆面の(coverから覆われている感じがします、覆面パトカーは「undercover police car」)
gon' going toの縮約形
pop[動]急に飛び出す、はじける(ポップコーンのポップですね)
trouble[名]トラブル、厄介ごと
break into 〜「ぶっ壊して〜に侵入する」(breakは破壊する、intoは〜の中に入る)

 

文全体の主語は省略されたweなので、なんかいろいろ言っていますが、一番言いたいのは「おれたちはトラブルみたいに急に現れるぜ」っていうことかと。トラブルってなんの予兆もなしに突然起こるものです。

で、その前のSmooth like butterは「バターのように滑らかな」という意味です。ちょっと難しいですがこれたぶん分詞構文です。本当はBeing smooth like butterっていうのが正しくて、こうすることで「バターのように滑らかに」と副詞的な意味合いになります。Beingは省略されるのが普通なので、こんなふうに形容詞で始まってもOKなのです。分詞構文の説明をここで始めると明日までブログが読み終わりませんので割愛。

, like a criminal undercover, はこの「,」(カンマ)が大事。(大事って、僕が勝手につけたんですけどね)

カンマとカンマが出てきたら(  )で括って「情報が追加されている」と考えてみましょう。ここでは、「どんなふうにSmoothにか」というと「バターのようにスムーズに、そして覆面の犯罪者のようにスムーズに」ということだと思われます。

ちなみにこのundercoverという形容詞はcriminalという名詞の前に置かれるものみたいですが、butterとundercoverの「アー」の韻を踏みたいので逆になっているのだと思われます。

それから直後の , breaking into your heart like that.

これも分詞構文。細かいことは気にせずに、and we are breaking into your heart like that.と解釈したらよいかと。

are breakingと現在進行形のかたちになっていますが、これは「今まさに入り込んでいっている最中」ともとれるし「もうすぐ入り込んでいくよ」という近接未来という用法ともとれます。

Smooth like butter, like a criminal undercover, (we're) going to pop like trouble, breaking into your heart like that.

「おれたちはバターのように滑らかに、そして正体を隠した犯罪者のようにスムーズに、まるでトラブルのように急にポッと現れて、君の心の中に入り込んでいくよ。」

 

くぅーなんてロマンチストなんでしょう。正体を隠した犯罪者って、怪盗キッド的ななにかですよねきっと。


あのー、、、まだAメロなんですけど、、、

そう思ったそこのあなた!僕も同じことを思いました。

長くなりすぎる&こんなお堅い文法説明に需要があるのか(そもそも解釈があっているのかも定かではない)わからないので、様子見でこの辺で終わっておきます。

リクエストくださった方。「この調子で続きを求む!」なのか「いやいやこんなに張り切るな」なのか「おいおい、読んでられねえぜ」なのか、教えてください。

Naoki