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多様性に寛容な国、カナダ

性別、年齢、人種、宗教、価値観...

移民国家であるがゆえ、カナダで生活している人たちは実に多様です。そんな中でも国として大切にしているのは「全員が平等であるべき」という考え方。

日本でも最近ようやく活発になってきたLGBTQ2について、カナダではもう何年も前から真摯に向き合い、性的マイノリティの方々が堂々と暮らせるような社会を築き上げてきました。

10年前にバンクーバーでワーホリしていたとき、特に印象的だったのは「デイビーストリート」



LGBTQ2の人たちのシンボルのストリートとして、道路がレインボーカラーで塗装されていました。レインボーは「多様性」を象徴する色であり、プライドパレードその他で頻繁に目にしますね。

当時二十歳そこそこで、「多様な社会」ということにそもそもの関心がなかったのですが、日本ではまだ大きく取り上げられることのなかった「性の問題」を大々的にクローズアップし、意識改革に向けて都市単位、国単位で活動しているというところに、漠然と「すごい行動力、勇気だな」と感じた記憶があります。

平等をモットーに掲げているカナダですが、完全に平等を手にしたわけではもちろんなくて。カナダの先住民族、なかでも特に女性の人権については悪いニュースが飛び込んできたりします。



一度社会に染み込んでしまった観念・価値観のベクトルを変えるという作業はとてつもなく時間とエネルギーが必要です。でも一歩一歩向き合って取り組んでいく姿勢は私たちも国単位、個人単位で見習っていくべきだと感じます。全員の気持ちを同じ方向に向けるのは無理でも、「違うこと」に寛容になる、「違い」を認める、という意識はいくらしすぎてもしすぎるということはないでしょう。

今の日本での暮らしに漠然と苦痛を感じているとか、なんかつまらないとか、刺激がない、と感じている方がもしいらっしゃるのであれば、一度外に出て生活してみることで新たな気づきが得られます。

そういう不平不満を今現在は感じていなくたって、外国に行って1年とか半年とか住んでみると、「そんな生き方もあんの?!」という気づきがあるでしょう。

「日本」を外から見る、という表現は少々陳腐かもしれませんが、今自分が暮らしている世界を別な角度から見ることができるのは、今だけです。若く可能性がある今のうちに、チャンスを掴んで思い切って飛び込んでみてはいかがでしょうか。

Naoki