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好きなことに夢中になる

こんにちは、カナダ留学担当カウンセラーのNAOKIです。

高校入試当日の3月6日。この日は僕にとってとても大切な日でした。

以前、1年間だけ塾で中学生に英語を教えていたことがありました。そもそも働き始めた目的がフランスに行くための貯金だったので、1年契約で働きました。そのとき受け持っていた生徒のひとり、当時中学1年生だったRくん。

彼は中学に入学してすぐのときに入塾し、英語だけの受講を始めました。お姉さんが海外留学を経験していたこともあってか、英語に興味があったようです。アルファベットからの指導となりましたが、日々勉強を続けメキメキと力をつけていきました。

とてもシャイな男の子で、自分から話し出すタイプではありませんでしたが、学校でのことや部活のことなどをたくさん質問してコミュニケーションをはかっているうちに、見えない絆のようなものが僕たちの間に生まれたような気がしていました。

その塾では、授業の様子や 進度などを「報告書」というかたちで親御さんに見せており、Rくんのお母様とも「報告書」を通してのやりとりが行われていました。会ったことは一度もありませんが、文面からとても気さくで元気いっぱいのお母様であることが伺えました。

そして1年が経ち、僕の退職が決まりました。彼はこの1年間、大好きな英語を高得点でキープし続け、途中思春期だったのか突然塾を辞めると言ったこともありましたが、成績も5を取り続けました。他の教科は平均点以下でした。僕は自分が教えていた英語だけ成績が良いという偏りにも満足していました。得意なことに夢中になってそれを伸ばすことの方が、苦手なものに嫌々取り組んで平均的になるよりもいいと思っていたからです。そしてなによりも、彼とお母様と信頼関係を築き上げられたことが嬉しかったのです。退職の報告をすると、とても残念そうにしてくれました。多くを語るタイプではなかったので、言葉にはしませんでしたが。

あれから2年。

今年の3月6日は、Rくんの高校入試本番の日。実は塾を退職してからもお母様とはメールでやりとりを続けていたので、彼が3年間英語で5をとり続けたこと、他の教科も点数をどんどん上げて先生方に無理といわれた志望校に合格できそうなこと、将来は翻訳家になりたいと言っていることを聞いています。入試が終わって結果が出たら、本人と会わせてほしいとお願いすると、快諾いただきました。

Rくんは好きなことに一生懸命になり、どんどんと力をつけていきました。最初平均点以下だった他の教科も、きっとなにかのきっかけで勉強したいと思うようになり、夢中になった結果点数を伸ばしたのでしょう。部活のテニスも、当時の時点で上級生に負けていなかったようなので、それも夢中になったのでしょう。

前置きがだいぶ長くなりましたが、留学に興味を持ったみなさんはきっと「英語を話せたらかっこいいだろう」という野望を秘めているのではないでしょうか。ぜひ、その野望を達成するために夢中になってください。そして、留学が実現したら、英語力の向上だけではなくて、なにか海外でやってみたいことに出会い夢中になってハマってください。

中学生だから夢中になる時間がたくさんある。そう思いがちですが、大人になった今でもRくんのように大好きなことに夢中になる権利を僕たちは持っているはずです。

僕もカウンセラーとして、経験者としてこれから留学に飛び立つ方々をサポートしていきつつ、みなさんからもいろいろと教えられながら、人間としてたくましくなっていければ、こんなに幸せなことはありません。