カテゴリー:Naoki

カナダ留学するなら知っておきたいジェンダー

カナダをはじめ、世界に飛び出してみて初めて気づくことってたくさんあります
なかでもジェンダーの捉え方に関しては、自分がいかに時代についていけていないかを実感したことのひとつでした


ジェンダーとセックスは何が違うのか?

性は性でも、社会的な性なのか生物学的な性なのかで使う単語が変わります

英語では、社会的な性= gender、生物学的な性= sex と呼び分けています

「生物学的な性」とは生殖機能があるかないかという基準での区別を指し、「社会的な性」とは「男はこうあるべき、女はこうあるべき」みたいな区別を指します。

日本語にはこのように「性」を区別する単語はありませんね

僕がカナダにいたのは今から10年以上前の話で、当時の日本社会ではジェンダーに対する認識は残念ながらまったくと言っていいほどなかったように思います(個人の主観です)

そういうわけで、あえて「社会的な性」を示す日本語は必要とされていなかったのでしょう(いや、実は学校とかでは習っていたのかな?)

で、今回は多様なジェンダーを理解したいと思い、ジェンダーについて知っておくべき用語をまとめてみました


いろいろなジェンダー

ジェンダー問題に取り組むカナダの団体 Egale Canada が発表している19種類の用語を元に、いろいろなジェンダーを見ていきましょう

Agender...性別がない、あるいは中立であると自認している人
(※接頭辞aは否定を示し「ジェンダーがない」という意味)

Asexual...性的な行為の経験がない、あるい興味がない人

Androgynous...言動や特徴が男性的でも女性的でもある人、あるいは文化的に中立であること

Bisexual...同性に対しても異性に対しても魅力を感じる人

Cisgender...「男ならこうあるべき、女ならこうあるべき」という社会的な期待と、自分の性認識が一致している人 ⇔ Trans

Demisexual...その人のことを好きになって初めて性的な行為をおこなう人

Dyadic...染色体、ホルモン、解剖学的な性的特徴が世間的な男女の区別と一致している人 ⇔ Intersex

Feminine...「女性らしい」言動のこと(文化によって「女性らしさ」は異なる)⇔ Masculine

Gay...同性を好きになる人 ⇔ Heterosexual...異性を好きになる人(straightともいう)

Lesbian...女性であることを自認し、女性を好きになる人

Nonbinary...男性女性に限らず幅広いジェンダーの認識を反映する語句の総称(genderqueer, agender, bigender, genderfluid, pangender がある)

Pansexual...人を好きになるのにジェンダーは関係ないという人

Queer...性の多様性についての肯定や誇りを示す用語

Questioning...自分自身の魅力などについての感情や、その感情を表現する言葉、人との関わりにそれがどう影響するかについて納得するプロセスのこと

Two Spirit(2S)...北米の先住民族について、男性・女性ではない別な性認識を指す



中学時代の僕は「女子なのに制服がスカートじゃなくてズボンなのはなんでだろう?趣味かな?」とか思ってました

バンクーバーで男性同士が手を繋いで歩いているのを見てびっくりもしました

今でも「男が化粧?ネイル?」と思ってしまいます

そんな自分を正当化するわけじゃないけれど、自分が生きてきた時代や周囲の環境がそのまま自分の常識になっちゃうのは避けられないことですよね
自分の常識の枠の外にあることに違和感を覚えるのも仕方ない

大切なのは、そんな自分を客観視して、違和感を許容する姿勢なのだろうなと思います

Naoki