英単語を身につけるには?
英語を含む外国語の学習において、最も重要な要素のひとつに「単語」があります。
今日は単語の効率の良い覚え方を提案します。
単語を覚えるという作業をすっ飛ばしていては、テストで高得点を狙うのはもちろん難しいですし、英語が話せるようになんてなりません。単語を知らないのに英会話を鍛えようとするのは、包丁を握れないのに料理できるようになろうとしているようなものです。単語力と英語力はある程度比例します。
「単語を覚える」
これは、ただ単に英単語の日本語の意味がわかる状態を目指しているわけではありません。ひとつの英単語について、正しい発音を知っていて自分で正しく発音できる。その単語を見たらすぐに意味を理解できる。伝えたいと思ったら、その単語が口をついて出てくる。そういう状態が「単語を覚える」作業の最終ゴールです。
そう言うと、なんだか果てしない作業ですよね。たしかに単語を覚える作業は骨の折れる仕事です。ただ、まずファーストステップとして、単語を見てぱっと意味がわかる状態になれば、そこから発音や音のつながりなんかの問題は対応していくことができます。
まずはせめてなんとか楽に、効率的に記憶する方法はないものでしょうか。
単語帳のメリット・デメリット
単語の勉強でありがちなのは、きっとみなさんも一度はやったことがあると思いますが、単語帳を買ってひたすらひとつずつ丁寧に暗記していく方法です。僕自身、この方法にはある程度のメリットを感じていますが、デメリットが多いとも思っています。
デメリット①:ひとつひとつ覚えようとすると単語帳1冊終わるまでに時間がかかりすぎる
デメリット②:発音と単語が結びつきにくいため、実践的な会話に生かしにくい
デメリット③:どういう文脈で使われるかがわかりにくい
これらのデメリットに対して、メリットはなにかというと、ずばり多くの単語に触れられるということです。
そこで、そのメリットを最大限に生かし、かつデメリットは最小限に食い止める方法をご提案します。
効率的な単語記憶法
まず単語帳については、1つの単語について英語と日本語を確認したら、すぐに次の単語に移る。ここはもう秒単位です。ぱっと見て確認したらすぐ次の単語。その繰り返しです。1ページに10個の単語が載っているとしたら、10〜15秒で終わらせる勢いです。ここでのポイントは、「単語を覚えようとしない」。見て確認するだけです。このペースでできれば、一回に100個の単語に目を通すことだってそう難しいことではありません。100秒〜150秒、5分もあればできます。そして、これを毎日繰り返す。すると、1週間経つ頃には、「ぱっと見ただけですぐに意味がわかる」「意味はすぐにわからないけど見たことある」という状態になります。ここまで来たらしめたもの。1週間前に完全に知らなかった単語を(一応)全部知っていることになるのです。
さて、その単語帳の勉強法と同時進行で行いたいことがあります。それは、「生の英語に触れる」ことです。英語学習者向けに作られた本(短編のものが好ましい)、英語学習者向けのニュースサイトの記事、あるいは映画や海外ドラマ(字幕)、試験対策用のテキストなど、要するにただの単語ではなく、文脈の中で使用されている英語と接触するのです。一回に気合いを入れすぎずに、無理のない量をできるだけ毎日。なぜ、単語帳と同時進行が望ましいかというと、単純に自分が知っている単語と巡り合う可能性を増やすためです。たとえばニュース記事を読んでいて、「あっ、この単語は単語帳でやったやつだ!でも意味なんだったっけ?」となった場合、思い出そうとすることに時間をかけずにすぐに調べます。すると「あ〜〜〜」となります。こういう「きっかけ」があると、その単語は急速に自分のものになります。要は、何度もなんども同じ単語と出会うためのきっかけとなるのが、この「生の英語に触れる」ということです。
たとえば、僕は昨日カナダの某ニュースサイトの記事を読んでいて "probation" という単語に出会いました。意味がわからないからすぐに辞書を引き、「執行猶予」だと知りました。そしてそのまま記事を読み進めて終了。すると今日、海外ドラマの "Prison Break" を日本語字幕で見ていたら「執行猶予」という文字が。字幕で出てきたあとすぐに "probation" と聞こえてきました。この時点で、僕の頭には完全に "probation" が刻み込まれたわけです。そしてさらに、こうしてブログで書いていることがアウトプットになっているので、なかなか忘れることはできないはずです。必死に覚えようとした瞬間は1秒もありませんでした。ただ見て、確認しただけです。
まとめ
単語を覚えることに抵抗のある方。今回ご紹介した勉強法は無理なくできる方法です。本気で英語を身につけたい方、留学を控えている方、トライする価値はあると思いますので、ぜひ!
NAOKI