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日本人と日本語の矛盾

日本という国はとにかく秩序があります。

電車ひとつとってもそうです。

ホームで電車が来るのを待つ人は誰に言われるでもなく勝手に列をつくります。ホームに入ってくる電車は寸分の狂いもなく定刻通りにやってきて、ちょっとでも遅れれば「これこれこういう理由で遅延してますすんません」とご丁寧にアナウンスまで入ります。(2分遅れただけでも😱)さらに、電車に乗ったら空いている席に順番に座っていき、座れない人が文句を言うこともありません。

こんなに秩序のある国は世界的に見ても珍しい。



この間地下鉄を待っていたら、電車が着いてドアが開いた瞬間に別な方に華麗に横入りをされました。でもそれが中国の方だとわかると「あ、中国の人か」ってなって特になにも思いません。その方は秩序を乱そうとして横から滑り込んだのではなく、秩序を日本ほど気にしないのだろう、そう思ったからです。(実際はどうなのかは知りません)

そんな日本人が大好き(?)な「秩序」というのは、英語でorderといいます。物事が正しい順序で並んでいることをorderと言うのです。そこから意味がいろいろに派生していきます。



①注文

orderと聞いて真っ先に頭に浮かぶのは「注文」でしょう。

レストランで「注文」すれば、それはお客さんが食べたいものをお店の方に作らせる・運ばせることを意味します。

基本的にはオーダーが入った順番に料理を作って提供しますよね。

「こっちの方が先に頼んだのになんで後から来たあいつが先に食べれるんだ!」というふうに秩序が崩壊するのを避けています。



②命令

権力のある人から権力のない人への「注文」は「命令」といいます。注文も命令も「誰かが誰かに何かをさせる」という点では同じこと。ただ対象となる人の力関係が上司と部下か客と店員かだけの違いです。



③整理

整理されている状態は、すなわち「ものがあるべき場所に置かれている状態」です。注文や命令が人に対して使うのに対して、ものに対しては「整理」という言葉を使うのです。



ジーニアス英和辞典でorderを引いてみると、

順番、語順、注文、命令、秩序、治安、体制、整理、序列など実に様々な意味が掲載されています。

どれも「順番に並んでいる」というイメージがぴったり合います。

 

ところで、なんでorderについて延々と話をしているのかというとですね、本当は英語の語順の話をしたかったんです。

そう、英語というのは順番が非常に大切。SVOCの5つの文型なんていうものは、英文を英文たらしめる「順番、order」のルールです。

でも、順番を守る国民性を持つ日本人の日本語ではなく、自由奔放で個人主義な英語話者(これは偏見か)が話す英語が順番を大事にしているのがなんだかおかしくて、、

むしろ「日本語」という言葉は秩序が崩壊しているといっても過言ではありません。

「僕は君のことが好きなんだ」「僕は好きなんだ、君のことが」「好きなんだ、僕は君のことが」「君のことが僕は好きなんだ」「僕は君が好き」「君が僕は好き」

これ全部言っていること一緒ですよね?同じことを同じ単語使っていうために、何通りもあるんですよ?順番もくそもありません。

というわけで、長くなってしまったので本当に書きたかったことは次回のブログで書きます。

Naoki