セルフイメージと英語
「人はセルフイメージに合わせて自然に行動するようにできている」
セルフイメージ(self-image)というのは文字通り「自分自身に対するイメージ」のこと。
端的に言うと、自分自身に対するイメージが自分の行動に大きく影響するよというお話です。
ネガティブなセルフイメージを持っていれば、自信がない人なりの振る舞いをしてしまう。ポジティブなセルフイメージを持っていれば、自信に満ちた振る舞いをするし、そのための行動ができる。
これはたまたま先日読んだ本に書いてあったことなのですが、留学先で英語を上達させるうえで、特にメンタル面でこの考え方は非常に有効だと思います。
マイナスなセルフイメージ
あなたはたった今留学先のトロントの空港に降り立ちました。
「最高の1年にしてやるぞ」と意気込み、「どんな出会いが待っているんだろう」と期待を抱き高揚する一方で「英語全然できないのに生活していけるかな」「友達できるかな」という不安も感じています。
それもそのはず、あなたは高校の授業以来英語にほとんど触れてこなかったのですっかり忘れてしまっています。
初めての海外での長期留学、右も左もわからない状態。
「そういえば機内ではすっかり爆睡してしまい、機内食を食べることなく到着してしまった。お腹すいた、、、空港のフードコートでハンバーガーでも食べよう」
と歩き始めるやいなや、ある不安が頭をよぎります。
「英語で注文できるかな、、、」
ジェスチャーと片言の英語でなんとか伝えたいものを伝えられたとホッとしたのも束の間、
「"#$%&?」
なにか聞かれたけど全然意味がわからないのでニコッと微笑んでおく。
怪訝な顔をする店員。
(あーだめだ、「また英語のできないアジア人が来た、英語くらい話せるようになってこいよ」という店員の心の声が聞こえる、、、)
こうして、長い長い留学生活の1ページ目がめくられたのでした。
プラスなセルフイメージ
あなたはたった今留学先のトロントの空港に降り立ちました。
「最高の1年にしてやるぞ」と意気込み、「どんな出会いが待っているんだろう」と期待を抱き高揚するとともに、「英語は日本でできることはやってきた」「あとは実践あるのみ!」と英語を使うことにワクワクもしています。
「そういえば機内ではすっかり爆睡してしまい、機内食を食べることなく到着してしまった。お腹すいた、、、空港のフードコートでハンバーガーでも食べよう」
「ファーストフードの注文の仕方は大丈夫。英会話の参考書に使えるフレーズが載っていたから暗唱できるようにしたしYoutubeでファーストフードの注文の仕方の動画も見てイメージもできている」
イメージ通りに注文を終え、「Have a good day!」と気持ちよくコミュニケーションをとることもできた!楽しい!
こうして、長いようであっという間の留学生活の1ページ目がめくられたのでした。
セルフイメージの形成に必要なこと
セルフイメージがマイナスかプラスかで、自分の行動が大きく変わってくるそうです。
自分に対しての評価が低いと、そういうオーラが出てしまうんですね。これは英語を上達させるうえで大変な障害になります。
「自分は英語ができない人間だ」というマインドを持って生活していると、おどおどして積極的にコミュニケーションをとりにいけません。
「自分は英語ができる」と思うことができれば、果敢にトライするだろうし、そこからいろんなことを学び、自分で勉強をして、さらに英語力を高めていけます。
僕自身、カナダに行った当初はクラスのレベルの高さに怖気付いたものの、「あいつはできないやつだ」というレッテルを貼られることだけはなんとしても避けたかったので、必死で「できる風」を装いました。
学校以外でも、ホストファミリーとの会話、レストランなどでの店員との会話で、自然なやりとりができるように内容を準備していったりしていました。内容を準備していくと、とりあえず想定内のやりとりはうまくいくので、そこで小さな成功体験を得られます。
まるでネイティブかのように振る舞うことを意識すると、じゃあそのために何をしなければいけないかが見えてくるものです。当時を振り返ると、あのとき自分はこの「ポジティブなセルフイメージ」を無意識のうちに作っていたのかなと思います。
「自分は英語初心者だ」というマインドでいると、「英語初心者らしい」振る舞いになってしまいますので、これから海外留学を考えている人はぜひ、その壁を取っ払うことを意識してみてください。
すると、今このコロナ禍でなにをしなければいけないかが見えてきます。
Naoki