留学生の自宅に潜入!!
コロナでなかなか留学ムードではないのは承知していますが、3月に行ったバンクーバー出張で仕入れたネタをしたためないとなりません。
今回は、実際の生徒さんのご自宅にお邪魔させていただいたので、部屋の様子をリポートしたいと思います。
もともとは現地の学校とのアポイントが鬼のように入っていてご自宅にお邪魔する予定など微塵もなかったのですが、8割方キャンセルになって途方に暮れていたところ思いついた今回の企画。
当日突然LINEでお願いしてみたところ快く引き受けていただき、急遽Hiroくん(そう呼んだことはない)の自宅に潜入することになりました。
チャイナタウン近郊、Wi-Fi生活で節約!
ご自宅近くのInternational Village Mallという複合施設で待ち合わせ。ここは
インターナショナルハウスバンクーバー校のキャンパスがあるいわばイオンモールのような場所で学校見学で訪問していますし、ワーホリ時代何度か足を運んだ場所だったので地図なしで行けると思っていたら、余裕で走り去ってしまいました。(よくそれで友人に怒られる)
What's worse, Hiroくんは携帯電話をWi-Fiのみで使用している猛者。それはすなわち、移動中などのWi-Fi環境がない場面では連絡を取り合うことができないことを意味します。
結局ご自宅の住所を教えてもらい合流することに。
しばらくするとスケボーでアラブのターバンを思わせる布を口元にまとい颯爽と登場する一人の若者。
本日お邪魔するHiroくん(右)です。怪しい人のように見える?そんなことはありません。
カナダに来た留学生あるあるですが、「こっちの人はみんな他人がどんな格好していようが何をしていようが気にしない」ので自分がやりたいスタイルを気兼ねなく周りを気にせず実現できます。
その結果、このようなアラビアンヒッピースタイルが生まれたわけです。
建物はこんな感じ
なかなか年季の入った建物です。扉の手前に格子があり、中からしか開けられないようになっています。防犯ばっちり。
イメージ的にはホテルのように1つのフロアにいくつか部屋があるタイプです。

映画LEONのジャケット写真といわれても疑わないであろう一枚(本人撮影)
4Fまで階段を上がり、廊下を進むと彼の部屋があります。
Hiroくんはカメラを向けると必ずちょっと変わったポージングをとってくれて助かります。
部屋はこんな感じ
ワンルームでサイズは10畳くらいでしょうか。ひとりで生活するには困らない十分なスペースです。
ご飯はほぼほぼ自炊でかなり節約できているようでした。Wi-Fiだけで生き延びていて自炊をきちんとしていたので、月の生活費はおよそ1,000ドルほど。(本人の話を聞いて勝手に憶測で計算しています)
彼はCo-opビザでBusiness Communication and Customer Serviceのコースを受講しており、この日は15時から授業。ちょうどカナダの入国禁止措置が始まった日で、授業はすでにオンラインに切り替わっていたので少しだけ様子をみさせてもらいました。
邪魔をしちゃいけないので、授業が本題に入る前にこっそり部屋を出ましたが。
トイレ、シャワー、キッチンは共用。

こちらはキッチンの写真。同じ建物に自分と同じように住んでいる人が何人かいたのですが、生活の時間が合わないのか、なかなかキッチンで一緒になったりすることはなかったそうです。
ちなみに、場所はダウンタウンのチャイナタウン近郊。彼のようにスケボーがあれば街中まではすぐにいけてしまいます。歩いても15〜20分ほどでしょうか。
家賃は450ドルの激安物件です。ブログ内の写真は僕が撮ったものと彼にあとからいただいたものがありますが、重苦しい雰囲気が漂う写真はすべていただいたものです(笑)実際はもう少し日の光が差し込んで明るかった記憶があります。
机周りには努力の跡が
彼は常々「自分は英語の勉強を中学のときに諦めた」と言っていました。なんでも、語学学校の授業で現在完了形に入った時に初めて現在完了形の存在を知ったとのことなのです。現在完了形は中学3年で習いますから、彼の言葉に嘘はなかったことがわかります。
そんな彼の部屋の壁にはなにやら勉強の跡が。
学校の授業で配られたライティングで使えるフレーズ集、しっかりとメモをとり壁に貼り付けていつでもみられるようにしていました。
さらにこちら。
9ヶ月間語学学校で必死に英語を勉強した末、訪問当時はビジネスカレッジで授業を受けていた彼ですが、クラスでは中心選手。クラス全体で起こっていた一時的な不満を吸い上げてクラスを代表して学校にメールで訴えるなど、献身的に取り組んでいたようです。
中学で英語を諦めた人にこんな長文は書けません。机の前に貼ってあったライティングフレーズ集も駆使しています。努力が確実に身になっていることがわかりますね。
ちょっと話は逸れますが、彼は学校近くのスーパーで「デリ」というサンドイッチなどを作ってお客さんに渡したりする仕事をゲットしました。お客さんとも話す機会が結構あるうえ、職場はほとんどカナディアン、現地の大学に通っている人もいたりして完全に英語環境だったようです。

職場の制服に着替えてもらうと、ほら、こんな風にちょっと変わったポージングをとってくれます
中学で英語を諦めた人、高校以来英語に触れていない人、いろんな人がいますが、勉強時間と環境の確保をする努力をすれば絶対に英語は伸びるということをHiroくんは証明してくれたのではないかなと思います。
無念の帰国
実はHiroくんの通っていた学校は、コロナウイルスの煽りを受けてまもなく閉鎖が決まりました。
Hiroくんの場合、授業はこのあと最後までオンラインで受講できましたが、現地企業での有給インターンシップ(3ヶ月分)は諦めて帰国を決断。
帰国前の旅行の予定もすべてキャンセルになってしまい、「英語もこれからっていうところだったのに、、、」と非常に悔しい思いをしていました。
それでも、滞在中に今後の人生についていろいろと考えるきっかけがあったようで、やりたいことがたくさん見つかってしまい次はどうしようかと話していました。カナダに留学しなければ持つことのなかった選択肢を持って。
Naoki