to=→
英語ができるようになるためには英語のルール、すなわち「文法」の知識を一生懸命勉強しなくてはいけません。
ところが「文法」と聞いただけで拒否反応を示してしまう人もいることでしょう。
覚えても覚えても覚えることがなくならないループ、そして「この場合は違う」という例外の存在…
そんな「文法嫌い」なあなたには、英文法を感覚で捉えていくということをお勧めします。
覚えることが無数にあって例外もあるのは変えようのない事実です。
こればかりはどうすることもできませんが、あるひとつのイメージを持つだけでグッと理解が捗るものです。
ここでは、「to do」のイメージを解説します。
「to」=「→」
「to do」つまり「to+動詞の原形」について考えてみます。
「to」といえば、中学英語では
I go to school by bus.(バスで学校に行く)
のように「方向」を示すために使うものが最初に出てきます。
I go → school by bus のように、右矢印(→)だと思ってもらったらいいですね。
この「→」の先に school という到達点があると考えることができます。
「to+動詞の原形」はこれの応用です。
(出典:
NHK WORLD-JAPAN)
これはNHKのニュースサイトの記事の見出しです。
Tokyo to open second Covid hospital(東京が二つ目のコロナ専門病院をオープンする)
というものですが、ここで to open とありますね。
この場合も、
Tokyo → open second Covid hospital と考えることができます。
東京が「二つ目のコロナ専門病院をオープンする」方向に向かっているのです。
先ほどの例文との唯一の違いは、toの到達点 schoolという名詞ではなく、openという動詞が来ている点。
こうすることで、「これからの予定」を示すことができます。
「to+動詞の原形」には「これから起こること」を示す役割があります。
※ちなみに、ニュースや新聞の見出しではbe動詞や冠詞(aやtheなど)が省略されます。この見出しは正しくは「Tokyo is to open the second Covid hospital」です。
いろいろな「to+動詞の原形」
論より証拠、様々な「to+動詞の原形」の例をみていきましょう。
I want to study English.(英語を勉強したい)
I want → study English
wantは本来「欲しい」という意味ですので、ここでは「これから英語を勉強することが欲しい」という解釈ができます。ポイントは、「wantという気持ちを持った時点より未来の時点でstudy Englishをする」という点。
ただし、「want to do」=「〜したい」と覚えている人も多いと思います。それでも全然良いです。
ちなみに会話では「want to」は「wanna」と省略することが多いですね。
Can I get something to drink?(なにか飲むものをもらえる?)
somethingは「なにか」なので、something to drinkで「なにかこれから飲むもの」となります。
I told her not to trust him.(彼女に彼を信じないように言った)
「信じないように言った」というのは、言い換えれば「(これから)あいつの言うことを信じるなよと言った」ということ。
My grandmother lived to be 83.(祖母は83歳まで生きた)
lived(生きた)→ be 83(83歳になった)
She left Sapporo for Vancouver, never to return.(札幌を出てバンクーバーに向かい、二度と戻ってこなかった)
left Sapporo for Vancouver(バンクーバーに向けて札幌を発った)→ never to return(二度と戻ってこなかった)
Nice to meet you.(お会いできて嬉しいです)
Nice → meet you 「Nice」が何に対してかといえば「meet you」(あなたに会う)に対して。
「to」は「→」
いかがだったでしょうか。「to」を見つけたら「→」と考えるようにすると、より感覚的に英語を捉えていくことができるはずです。
Naoki