カナダでワーホリの方必見!飲食店で働くには資格がいる?
2019年も残りわずかとなりました。2年前の年末に大怪我をして以来2度の手術を経て長いことリハビリに励んできましたが、先日ようやく試合に復帰できました。今年はなんとか健康を保って年越しを迎えられそうです。
20代後半は災難続きだった気もしますが、気づけばもうすぐ三十路。30歳といえば、そう、ワーホリができる最後の年でございます。いわゆる「ギリホリ」というやつですが、(年齢的に)もうあとがない状況の中で決断を下すのは20歳のときにワーホリすることを決断するのとはちょっとわけが違うのかもな、なんていうことを30歳を目前にした今ひしひしと感じています。
さて、カナダのワーホリといえばトロントやバンクーバーが人気ですが、ワーホリで特に飲食店で仕事をしようと思っている方には是非知っておいてほしい資格のお話をします。
お酒を扱うお店で働くために必要な資格がある
カナダはアルコールの取り締まりが厳しい国です。
例えば、カナダのほとんどの地域では屋外での飲酒は禁止されています。日本だとお花見の時期なんかはじゃんじゃか外で飲酒するのが当たり前ですが、カナダで同じことをすると捕まります。
また、たとえレストランやバーなどであってもお酒を提供していい時間が決まっています。午前11時〜翌午前2時です。午前2時以降営業していたとしても、お酒の販売はNGなのでソフトドリンクしか注文できません。
お酒に関する法律は他にも細々と定められており、お酒を提供するお店側にはアルコールに関するこうした知識をきちんと身につけてトラブルを予測・回避することが求められています。
そのため、お酒を扱うレストランやバーなどで働く人は資格の取得が義務付けられているのです。
Smart ServeとServing It Right
トロントがあるオンタリオ州ではSmart Serve(スマートサーブ)、バンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州ではServing It Right(サービングイットライト)という資格があります。
日本人のワーホリの多くはラーメン屋さんや寿司レストランなどのいわゆるジャパレスで働きますが、ラーメン屋さんも寿司レストランもお酒を扱います。なので、ジャパレスを狙う人は必ず上記資格を取得することになります。(キッチンスタッフは例外。あくまでも「Serve」(提供)する人に必要な資格です)
Smart Serve(スマートサーブ)
34.95ドル(税込で39.49ドル)の支払い、PCあるいはノートパソコンでのオンライントレーニングの受講およびテストの受験が必要です。
1モジュール45分から構成される動画での講習が全部で5モジュールあり、すべてを受講し終えるまでに少なくとも4時間以上はかかるというなかなか過酷なものです。
日本の常識とはまったく異なる内容もあるので、よく勉強をする必要があります。また、難解な専門用語もいくつか出てきますので単語の意味もしっかりと確認していかなければなりません。(英語だけでなく、フランス語や中国語、韓国語など6言語に対応していますが、日本語はないので英語で受けるしかないと思います)
ある生徒さんは「カナダ人でも落ちたって聞いたので受講を諦めました」と言っていました。勉強すれば絶対にできるはずなので諦めるのはもったいないですが、簡単にとれる資格ではないのはたしかですね。
また、テスト受験時に使用するパソコンにはウェブカメラがついている必要があります。テストの際に試験監督とオンラインで繋がるために必要で、テストを受けている間はカメラを通してカンニングしていないかなどをチェックされます。
テストは全問選択問題となっており、80%以上正解すれば合格となります。1回落ちてももう一回だけ受験できますが、それでも落ちた場合はやり直しで再度費用がかかってしまいます。
3週間程度で自宅宛に資格証明のカードが届きますので、それを常に携帯して仕事をするということになります。
Serving It Right(SIR)
こちらはバンクーバーやウィスラー、ビクトリアなどがあるブリティッシュコロンビア州のアルコールを扱うお店で働く際に義務付けられている資格です。Smart Serveと大して変わりはありません。
が、こちらの方が取得は比較的簡単なようです。簡単というか、緩いです。
35ドルの支払いで、Smart Serveと同じようにビデオ講習を受講し、テストを受けます。テストは3回まで受けられますが、時間制限がないうえにカンニング防止の措置も特にとられていないので、調べながら問題を解けてしまうようです。
カナダでお酒を扱う
こうしてみると、飲食店で働くことのハードルがぐんと上がってしまうかもしれません。カナダはアルコールに対して厳しい国なので、お店で飲んだお酒が原因でなにかがあったときにはお店の責任になってしまいます。きちんとした心構えで仕事をしましょうね、というメッセージですね。こういうところも、日本と全然違うなーと感じられるひとつのポイントです。
これら資格については、余裕のある人は英語の勉強も兼ねて出発前から資格を取って渡航するのも手だとは思います。時間的、英語力的に余裕があれば、ですが。
さて、2019年も残すところあとわずか。お酒を嗜む機会も多いかと思いますが、くれぐれも飲み過ぎにはご注意の上、良いお年をお迎えください。
相澤