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workは「働く」だと思っていませんか?

カナダで生活をしていてよく聞くフレーズのひとつに、That works. というのがありました。
物事が順調に進んでいるときに使う表現なんですが、どうしてそんな意味になるかわかりますか?

workは「働く」というのは誰でもわかると思いますが、その知識だけでは説明がつかないのがこの表現です。

実はworkが「働く」という意味になるのは、あるひとつのコアイメージがあるからです。このコアイメージから「働く」以外にも様々な意味が派生していきます。


workのコアイメージ

ワークマン、在宅ワーク、ワークアウトなどなど、日本語でも馴染みのある work という単語のコアイメージは「機能する」と捉えるようにしてみてください。

一番わかりやすいのは、時計や電話などの機械。

My phone isn't working.(私の電話は機能していません)

電話が機能していないということは、壊れているということですね。何回タップしても反応しないとか、勝手に落ちるとか。



機械だけでなく、身体とくに「脳が機能する」みたいな表現もします。

I can't get my brain to work right.(私は自分の脳を正しく機能させることができない)

日本語でも「頭が働かない」って言うので、これは「働く」から考えてもわかりやすい。

物理的な意味から抽象的な意味へ

さて、こういう物理的な「機能する」というところから抽象的な意味にシフトしていきます。

I guess the plan will work well.(その計画は十分に機能すると思う)

「計画」は目に見える物体ではありませんが、意味はわかりますよね。ここでの「機能する」は「うまくいく」という意味で使われます。



冒頭の That works. も、この用法で使われています。ここでの That(それ)は物事を意味していますが、「物事が機能する、順調に進む」ってことです。

「働く」について考えてみる

さあ、では「働く」という意味について考えましょう。これも「機能する」というコアイメージとリンクします。

「働く」というのは一般的には会社で仕事することですよね。皆さんが「働く」のは会社がしっかりと売上や利益を作って倒産しないように日々頑張ることです。「売上や利益を作って倒産しないようにする」というのはまさに「会社が機能している」状態じゃないですか?

つまり、会社を機能させるために「働く」わけです。



一般的には職場で使われるworkですが、学校でworkするならそれは課題に取り組むこと(勉強すること)を意味します。学生は無事に学校を卒業するために日々頑張るわけですから、学生が機能している状態というのはすなわち、「きちんと授業に出てテストで合格点をとり卒業に向けて順調に進んでいる」状態ということになります。

なんとなくイメージできてきましたか?お気づきの方もいるかもしれませんが、このworkという動詞は主語に何が来るかで意味が変わっていくのです。

主語が機械なら「機能する」、計画なら「順調に進む」、労働者なら「働く」、学生なら「課題などに取り組む」。

そしてこれらはすべて「機能する」というひとつのコアイメージから連想できます。

名詞のworkも同じイメージ

ちなみにworkには名詞もあります。

I have a lot of work to do.(私にはやらなければいけない仕事がたくさんある。)

単純に労働者のworkは「仕事」、学生のworkは「課題」(家で取り組む課題はhomework)、学者さんのworkは「研究」となりますし、さらにはその結果手に入る「業績」という意味も生まれます。芸術家の「業績」は「作品」です。workには「作品」という意味もあります。



実際の会話では「仕事する」以外の意味で使われることも多いwork。ぜひ「機能する」というコアイメージから派生した意味を掴んでみてください。現地ではよく使う単語ですよ!

Naoki