トロント版タイムズスクエア「ヤング=ダンダス広場」
札幌のシンボルであり、人が多く集まる場所というと大通公園になるかと思います。先日までおこなわれていたビアガーデンを含め、最近はひっきりなしに様々なイベントが催されていて、大通公園に立ち寄ると「今日は何かな」とちょっとわくわくしてしまいます。ビアガーデンといえば、先日東京からカナダ時代の友人がやってきたので連れて行ったところ、規模の大きさに驚いていました。これがあるから札幌人はやめられません。
さて、世界中の多くの都市には人を集める象徴的な場所があるものですが、カナダ最大の都市トロントで多くの人が集まるスポットといえば「ヤング=ダンダス広場」です。
英語では「Yonge & Dundas Square」と表記されます。この「Yonge」を「ヤング」と読むのちょっと変ですよね。僕はいつも「ヨンジ」って読みたくなります。この他にもトロントにはどう読んでいいかわからない場所の名前とかストリートの名前がたくさんあります。
「ヤング=ダンダス広場」は、ヤングストリートとダンダスストリートがちょうど交わる交差点にある公共の広場です。ちなみにこのヤングストリート、距離が1896kmでトロントのダウンタウンエリアからオンタリオ州北部のレイニーリバーまでを結んでいる、世界一長いストリートとしてギネスブックに登録されています。(札幌から大阪までが1600〜1700kmくらい)
今回はこの広場がどういう経緯で造られたのか、そしてどんなことが楽しめるかについてご紹介します。
意外と若い、現代トロントの象徴
ヤング=ダンダス広場は、交差点の再活性化のために1997年に計画され2002年に完成したまだ新しい広場です。もともとこのエリアにあった建造物の撤去をトロント市が認めて乗り出した大きな公共事業だったようです。今や年間5600万人が訪れる国内最大の広場とも言われていて、2008年にはスクランブル交差点を作って人の流れをスムーズにできるようにしたりと工夫しています。周辺は常にライトアップされており、その様子はニューヨークのタイムズスクエアや渋谷のスクランブル交差点、ロンドンのピカデリーサーカスと比較されます。
「Square」を「広場」と訳していますが、もともとは「四角形」の意味。ただ実際は、ヤング=ダンダス広場は「Square」というより「Pentagon」(=五角形)、それもいびつな形の五角形になっています。
ヤング=ダンダス広場の楽しみ方
①イベント
2002年の完成以来、広場では多くの公共イベントやパフォーマンス、芸術作品のディスプレイがおこなわれてきました。
NXNE:年1回開催されるイベント。メインは音楽ライブだが、映画やコメディー、アート、ゲームの祭典としても知られる。
トロント国際映画祭:毎年9月に開催され、ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭に次ぐ規模を誇る有名な映画祭。
Luminato(ルミナート):ナオミキャンベルがディレクターを務めるアートフェスティバル。
Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ):毎年9月か10月に夜通し開催されるアートイベント。Nuit Blancheはフランス語で「白夜」のこと。
Pride Week:毎年6月に開催されるLGBTコミュニティの多様性を祝うイベント。
これ以外にも本当にたくさんのイベントが開催されているので、トロントの街を肌で感じるには最高のスポットといえます。
②Toronto Eaton Centre(トロントイートンセンター)
大型のショッピングモールです。オフィス施設としても利用されますが、観光客や留学生にとってはやはりショッピングモールとして認識されるでしょう。1999年に倒産したカナダのデパートチェーン「イートンズ」にちなんで名付けられたそうです。
札幌でいうステラプレイスみたいなイメージ。書店や文房具店、子供服、おもちゃ、スポーツ用品、アパレルショップ、レストラン、フードコートなど、とにかくなんでもあります。ユニクロも入ってるので、寒くなってきたらヒートテックも買いに来れます。
③噴水
広場の中央には噴水があります。600ものウォータージェットがついており、非常にダイナミックな噴水です。基本的には24時間休まず噴水しています。広場の南東および南西にある噴水は飲用水を使用していて、多くの人が水を飲んだり、あろうことかマイボトルを持ってきて噴水をボトルに器用に入れて持って帰る人もいます。噴水の水家に持って帰るって発想がすごい、、、一応トロントの保健局みたいなところが日常的に安全性をテストしているので安心ではあるようです。
週末に広場を訪れるとストリートライブでものすごい人だかりができていました。こういう光景は日本ではなかなか見られないので、いかにも海外らしいなと思ってしまいます。僕が以前訪れたときも夏でしたが、夏の時期は本当に様々なイベントがおこなわれますので、広場を訪れるベストシーズンといえます。トロント留学された方なら必ず一度は来ることになると思いますが、観光でトロントを訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。
Naoki