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BTS『Butter』の文法的解説パート②

前回のこちらのブログ:「BTSのButterを文法的に考えてみた(Aメロだけ)」

なんだか予想以上に反響がありまして、普段は「いいね!」が1個あれば万々歳なのに、5個も6個もいただけて大変喜びました。

僕はSNSで自分を晒すのがとても苦手でプライベートでは全くと言っていいほど利用しないのですが、こうして自分の文章を読んでもらって「いいね」をもらうのってとても気分が良かったりします。

というわけで、前回の続きに取り組んでみたいと思います。

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Smooth like butter, like a criminal undercover, (we're) going to pop like trouble, breaking into your heart like that.

「おれたちはバターのように滑らかに、そして正体を隠した犯罪者のようにスムーズに、まるでトラブルのように急にポッと現れて、君の心の中に入り込んでいくよ。」

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これがAメロでした。

今日は一気にサビまで。

と思ってたんですが、やってみるとやっぱり長くなってしまったので、Bメロでストップします。

Cool shade stunner
Yeah, I owe it all to my mother
Hot like summer
Yeah, I'm makin' you sweat like that
Break it down


Yeahはちょっとはしょらせていただいて、っと。

Cool shade stunner, I owe it all to my mother.
Hot like summer, I'm making you sweat like that.
Break it down.

という3つの文にまとめました。

【単語の意味】

cool[形]クールな、ひんやりした、冷たい
shade[名]日陰
stunner[名]①はっと驚かせるもの ②とびきりの美人/イケメン

※元はstun[動]〜を愕然とさせる で、stunerがつくと①の「愕然とさせるもの、驚かせるもの」となる。動詞+erで「〜する人、〜するもの」という意味になる。(play+er=playerなど)

「はっ!」と驚いた次の瞬間には気絶させることのできる銃を「スタンガン」と言いますね。

①の意味から派生して、愕然とするほど可愛い、かっこいいという②の意味に結びつきます。そんな顔に生まれたかった、、、今回は②の意味でしょう。

owe[動]〜の借りがある(「owe+内容+to+人」のように使うことが多い)
hot[形]暑い、イケメンの(めっちゃ可愛い)
sweat[動]汗をかく
break down 〜/break down「〜を説明する」

breakは壊す、downは下方向。

基本はぶっ壊すってことですが、なにかをぶっ壊すとそれの中身があらわになりますよね。

スイカをおりゃーって叩き割ったら、それまで緑と黒の縞々の固い球でしかなかったところに、真っ赤なシャリシャリと黒い粒々が姿を表します。


こんなふうに、ある物をbreak downすると中身があらわになることから、「詳しくなる」というイメージが湧いてきます。

「留学の費用」をbreak downすると「学費」「滞在費」「その他」が姿を現し、「学費」はさらに「入学金」「授業料」「教材費」などに細分化されます。

「留学の費用」は割れる前のスイカ、「入学金」は黒い種です。ということで、「中身を明らかにする、詳しく説明する」がbreak downの意味です。

I'll break it down for you.(簡単に言ってあげよう。)と言って、なにかを説明し始めたらちょっとかっこいいかも。

Cool shade stunner, I owe it all to my mother.

cool shadeで「ひんやりした日陰」っていう意味がありますが、それにstunner「超がつくほどのイケメン」がくっついています。おそらくこのcoolは「かっこいい、クールな」と「ひんやりした」の掛詞。これをどう日本語にしていいのやらって感じですね。「目の醒めるような超イケメン」って感じででしょうか?

oweは「owe 内容 to 人」のように使うと「<内容><>のおかげ」という意味になります。このitcool shade stunnerのことです。

オレって超イケメンなんだけど、それ全部ママ譲りなんだよね、てへ

って感じでしょう。女性を口説くときにも母親への愛を忘れません。

ちなみに、I owe it to you. は「君に借りがあるんだ」という意味で、たとえば「以前飲みに行ったときに僕の分出してくれたよね、今日はそのお返し」的なニュアンスで使えます。

Hot like summer, I'm making you sweat like that.

これは前回も出てきた分詞構文。Hot like summerは「夏のように暑く」ですが、このhotは「暑い」と「イケメン」という2つの意味が含まれています。遊び心がありますね。I'm making you sweat like that.は「そんな風に君に汗をかかせるよ」です。make+人+動詞の原形で「<>に〜させる」という使役(強制的なニュアンス)になります。

オレって夏のようにホットな男だろ、そんなわけで君を汗だくにさせちゃうぜ

っていうBTSだから許される変態的なフレーズです。僕がこれを女性に言ったら通報されます。


最後の Break it down. はいろいろ意味書いたんですけど、洋楽ではしばしば「踊ろうぜ!」っていう意味になるらしいです(謎)

というわけで、ひどく長々とした記事になってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。なんとか1番のサビまでは終わらせようと張り切っていますのでお見知りおきを、、、。

Naoki