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バンクーバー発祥の地「ガスタウン」

バンクーバーは都会と自然の融合した留学人気都市のひとつで、エリアによって様々な顔を持つ場所です。バンクーバー発祥の地として知られるエリアが、Gastown(ガスタウン)です。

お店がたくさんあって都会感のあるダウンタウンからすぐそばなんですが、まるで40年前にタイムスリップしたように雰囲気がガラッと変わります。


おしゃべりクソ野郎が名前の由来

Gastownは直訳すると「ガスの街」となるわけですが、実はこの「Gas」というのはあのガスのことではありません。どういうことか説明していく前にこれをみてください。



ガスタウンのメープルツリースクエアと呼ばれる一角に佇むこの方。かなりボロボロですが、この方こそがガスタウン誕生の鍵を握るお方なのです。彼の名はジャック・デイトン。イギリス人水兵の蒸気船船長だった彼は、妻と子、そしてウィスキーの樽とともに1867年にこの地に上陸しました。酒好きだった彼は、地域初となる酒場を建設。おしゃべり好きで陽気なジャックのもとに人がどんどん集まり、周囲からは「ギャシー・ジャック」と呼ばれるように。

この「ギャシー・ジャック」というのがガスタウンの名前の由来。

ギャシー:Gassyというのは、「おしゃべり好きな」という意味の英語。どうでもいいですが、アナと雪の女王のFor the First Time in Foreverという曲の歌詞にもこのgassyという単語が「おしゃべり好きな」という意味で出てきています。

Gassy Jackはとても人気者だったため、いつしかこの地域は「The Gassy's Town」と呼ばれるようになり、そこから現在の名称である「Gastown」が生まれました。

ちなみに1886年にこの町はバンクーバー市として設立されました。

ガスタウンのシンボル

ガスタウンの象徴はこれ一択です。



蒸気を動力として動く蒸気時計(Steam Clock)です。15分ごとにシュポシュポと汽笛が鳴り、煙がムンムンと沸き立つこの時計は1977年に時計学者レイモンド・サンダーズ氏の設計で建てられました。

ちなみに小樽にお住いの方。オルゴール堂の目の前にあるあの時計を設計したのもこのレイモンドさんです。

ガスタウンの蒸気時計は町のシンボルとして常に観光客が写真を撮影する人気スポットとなっています。時計っていうのはなにかとシンボルと捉えられますが、なぜなんでしょうね。時計台もそうですが。

そうそう、この蒸気時計というのは世界でここでしかみられない大変貴重なものです。ガスタウンのレトロな雰囲気にもぴったり。小樽の時計も蒸気時計ですが、電動です。

ダウンタウンのすぐそばにある



ダウンタウンのすぐ隣、スカイトレインのWaterfront St.(ウォーターフロント駅)を出てすぐ、カナダプレイスからもすぐという大変行きやすい場所にガスタウンはあります。
ひとつ気をつけたいのは、ガスタウンの南部を東西に走るEast Hastings Street(イースト ヘイスティング ストリート)

カナダで最も危険なエリアとも呼ばれるこのストリート沿いには、薬物中毒者やホームレスなどが多数徘徊していて特に夜間に一人で歩くのは絶対に避けたいところ。もちろん行ってはいけないわけではありません。僕もバンクーバー時代何度か足を運んだことがあります。



ガスタウンはお洒落なファッションブティックや、牡蠣の有名なお店なんかもあり、ショッピングも食事も楽しめるエリアです。映画の撮影も多くおこなわれているため、ハリウッドスターがお忍びで来るお店なんかもあるんだとか。

バンクーバー留学の際には必ずいくことになるであろうガスタウン。ぜひ19世紀のレトロな雰囲気を楽しんでください。

Naoki