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英語の見出しには特有のルールがある

3月21日まで延長になっていた「まん延防止等重点措置」の終了まであと少し。
春の到来とともに、また少しだけいつもの日常を取り戻しつつあるのかなという気がします。

一方カナダで最大の人気都市トロントのあるオンタリオ州では、3月21日以降はマスクの装着義務を廃止し、4月の終わりまでにはその他のコロナ関連のルールも撤廃されることが発表されています。



(出典:CBC、https://www.cbc.ca/news/canada/toronto/covid19-ontario-march-9-mask-mandates-1.6378148)

これはそのニュースを報じるカナダの報道機関CBCのネット記事です。

新聞などの見出しは、普通の英語とは少し違う独特のルールがあります。
今日ご紹介するルールを知っているだけで、少しだけ楽しく記事が読めるようになるかも。

Ontario to drop most mask mandates on March 21, remaining pandemic rules to lift by end of April

さて、この見出しの意味がおわかりになるでしょうか?

見出しは「少ない文字数で伝わる」ように作られています。

そのうえでキーとなるのが、ずばり「省略」です。

次の3つの省略ルールを知っているだけで、だいたいの見出しの意味がわかるようになります。

省略ルール①:be動詞の省略

be動詞は省略されます。

Ontario to drop most mask mandates on March 21 という文が成立しないというのは大丈夫ですか?
なぜって、動詞がないからです。
動詞がないということは、つまり省略が起きていると考えます。
ってことは、be動詞を補うしかありません。

正しい文にしようと思えば、Ontario is to drop most mask mandates on March 21 となります。

be to do の形で「予定」を示します。
(以前書いた「to=→」にてからくりを説明しています)

これで「オンタリオは3月21日にほとんどのマスク義務を撤廃する予定だ」となります。

省略ルール②:and はカンマで示す

これは省略ではないですが、andは「カンマ」で代用します。その方が短く済みますからね。

だからこの見出しは、

Ontario to drop most mask mandates on March 21 と remaining pandemic rules to lift by end of April が and でつながっていると考えられます。

省略ルール③:冠詞の省略

冠詞には、a(n) と the の2つありますが、これも見出しを書くときには省略します。

remaining pandemic rules to lift by end of April

この文の中には、冠詞を入れるべき場所があります。どこかおわかりですか?

そう、by end of April ではなく、by the end of April が正解です。

見出しだから、the は不要なんです。

この文は be動詞 も省略されているので、正しくは

remaining pandemic rules is to lift by the end of April
(4月末までに残りのパンデミックのルールが廃止になる予定だ)

この2文目を正しく理解しようと思うと、倒置と省略の知識が必要になります。
一度全部説明を書いてみたのですが、文章で書くとわけわかんなんくなりそうなのでやめました。

まとめ

というわけで、見出しのルールを3つご紹介しました。

① be動詞は省略する
② and は カンマ で代用する
③ 冠詞は省略する

他にも見出し特有のルールがありますが、ひとまずこの辺で。

Naoki