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リドー運河〜さぶろく並みのスケートリンク〜

カナダの首都オタワは、普段あんまりクローズアップされない場所です。留学先としてもバンクーバーやトロントの陰に隠れ、観光地としてもあんまり知られていない。首都なのに。

まだオタワには行ったことがありませんが、個人的に絶対に行きたいと思っている場所のひとつです。

以前書いたブログ:「なぜカナダの首都はオタワなのか?」

オタワを象徴する名所のひとつが今回特集するリドー運河(英:Rideau Canal、仏:Canal Rideau)



いろんな魅力があることがわかりましたのでご紹介します。

リドー運河は世界的名所

リドー運河はオタワ市とキングストン市を結ぶ全長202kmの運河です。



1832年に開通して以来、北米で最も古くから使われている運河として知られています。1832年ってなかなかイメージが湧きませんが、徳川幕府の時代です。かなりの歴史があることがわかります。

運河といえば北海道民には小樽運河が馴染み深いですが、小樽運河の全長は1,140m。リドー運河は小樽運河の177倍の全長を誇りますので、ちょっと比較するのは無理がありました。



我らが小樽運河

2007年にはリドー運河のあるオンタリオ州においては初となるユネスコ世界遺産に認定されました。

もうひとつワールドレコードがあるのですがそれは後でご紹介します。

リドー運河のプチ歴史

米英戦争が終結した直後、イギリスの植民地だったアッパーカナダ(当時のカナダはアッパーカナダとローワーカナダに分かれていた)はアメリカからの軍事侵攻を懸念していました。それを阻止すべく数多く建設されたのが運河で、リドー運河はその数ある運河の中のひとつでした。

リドー運河に関していえば、軍事物資を運ぶ輸送目的の意味合いが強かったみたいです。結局、戦後アメリカから侵攻されるということはなかったので、リドー運河が軍事目的で使用されたという歴史はありません。


リドー運河の楽しみ方

現在のリドー運河は娯楽・観光用としてのみ使用されています。

楽しみ方①:クルーズ船

リドー運河をクルーズ船に揺られて楽しむのが人気なようです。

運河沿いに並ぶ古い町並み、かわいい店構えのレストラン・ショップなどが軒を連ね、リゾートタウンとして知られる「パース」という町。

水車による製材所や跳ね橋が見られる石造りの町「ウエストポート」。

歴史を感じる町を船で回る旅というのは素敵ですね。個人的には船で回るどころか船に乗ると目が回るのでこの楽しみ方はできませんが。


楽しみ方②:スケートリンク

いやはや、リドー運河といえばもうこれでしょ!と行ったことないのに思っています。ご存知のとおり、カナダって基本冬寒いんですがオタワも例外ではありません。なんと冬になると、このリドー運河はたちまちカチコチに凍ってしまいます。そしてスケートリンクと化すのです。

前述した「もうひとつのワールドレコード」というのはこのこと。リドー運河は世界最長のスケートリンクとしてギネスに登録されています。

その距離7.8kmで、札幌駅から札幌ドームまでの距離とほぼ同じ。36号線(さぶろく)がすすきのから札幌ドームまでずーっとスケートリンク的な。

しかも地元民はこのスケートリンクを使って通勤通学するというから驚き。生活に根付きすぎです。



それにしても、小樽運河なんかは冬になっても水面が凍るってことはないのに、こんなに人が乗っても大丈夫なくらいカチコチに凍るってどれだけ寒いのだろうか、、、

楽しみ方③:ビーバー・テイル

冬のスケートリンク状態のシーズン、運河沿いには屋台が立ち並びます。中でもとっても人気がある食べ物が、ビーバーテイル。ビーバーの尻尾の形に似ているからそう名付けられた、揚げパンです。メープルシロップやチョコシロップをかけてお召し上がりになられるそうです。昔給食の揚げパン食べすぎて揚げパンが嫌いになったので、この楽しみ方もちょっとできないか、、、



おいしそう、、、か?

まとめ

このブログを書きながら沸々とリドー運河欲が湧いてきています。カナダが、いや、オタワが世界に誇る巨大運河をぜひこの目で見てみたいものです。リドー運河の写真を見ていると春夏秋冬どれをとっても美しいので、生きている間に何度か足を運んでみたいものです。



全然関係ないですが大学の卒業旅行でパリに行った時に市庁舎の前のスケートリンクで撮影したもの(派手に転んだ後だけど楽しそう)

Naoki