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トロントの顔『The 3D Toronto Sign』

世界中の観光都市には、その都市名の文字モニュメントがありますよね。
それを背景に写真を撮るのは観光客の定番ともいえます。

カナダ最大の都市トロントにもこんなのがあります。



"Nathan Phillips Square"『ネイサン・フィリップス広場』と呼ばれるこのスポットは、トロント市庁舎の前庭で観光名所のひとつとなっています。

夏は噴水広場、冬はスケートリンクと2つの顔を持ちトロント市民はもちろん、留学生も一度は訪れるであろう人気スポットです。全然関係ないですが、フランスのパリ市庁舎前も冬スケートリンクになるんですよね。「市庁舎=スケートリンク」という発想はワールドスタンダードなのでしょうか。

まあ、カナダは川でもなんでもスケートリンクになっちゃいますんでね。オタワのリドー運河なんて通学通勤手段にスケートが数えられています。(リドー運河〜さぶろく並みのスケートリンク〜



さて、ネイサン・フィリップスというのは1955年から1962年までトロント市長を務めた方のお名前です。広場自体はフィンランド人建築家が設計に加わり、1965年に完成しました。今年で57歳になりますね。

この広場で一際目を惹くのが、大きな "TORONTO" の文字、通称 "The 3D Toronto Sign"。



広場とは対照的に、このサインの歴史は実はそこまで深くありません。

それどころか、誕生したのは今から7年前の2015年。
"The Toronto Pan American and Parapan American Games" というパラリンピックのアメリカ大陸版がトロントで開催されたときに、それを記念して建てられました。



出典:Americas Paralympic Committee(https://www.paralympic.org/americas-paralympic-committee/toronto-2015)

当初は大会終了後すぐに撤去される予定でしたが、人気のあまり設置期間が延長された結果、今やトロントのランドマークとして君臨することになったのです。



夜になるとライトアップされることもありそのカラフルさ、ビビッドさに目がいきがちですが、よくよく目を凝らしてみると、デザインがユニークであることに気がつきます。

Toronto SignのYouTube動画をぜひご覧ください!

たとえば誰かわからないアフリカ人のお顔。これはトロントにいるアフリカンコミュニティーの多様性を表現しています。

2018年6月18日には "Medicine Wheel" 『薬の輪』と呼ばれる先住民族を象徴するデザインが追加されました。これは、6月21日の先住民族の日(National Indigenous Peoples Day)の認知を高めるためのもので、北米先住民族文化の価値と伝統と魂のエンブレムです。


出典:INDIGENOUS CORPORATION TRAINING INC.(https://www.ictinc.ca/blog/what-is-an-indigenous-medicine-wheel)

Adinkra Sankofa birdは暗い歴史を忘れることなく前身する重要性を表現してます。


出典:BEREA COLLEGE(https://www.berea.edu/cgwc/the-power-of-sankofa/)

トロントというカナダ最大の都市においてアフリカ系移民や先住民などのマイノリティグループを際立たせることで、民族の多様性や寛容性を世界に発信しているのがわかりますね。

そしてこのモニュメントは2020年9月に耐久性を強化して生まれ変わりました。



新しくなった "Toronto Sign" に足を運ぶ際には、写真撮ってインスタにアップして終わりではなく、細部まで目を凝らして楽しんでみてください。

Naoki