ここ数日はプラスの気温が続き、春の匂いも感じられるようになってきました。
冬はしっかり雪が降り、氷点下の日が続くここ札幌での生活において、「地下」は私たちの生活と切っても切り離せない大切な空間です。
「チカホ」と呼ばれる地下歩行空間のおかげで、真冬でも街中でショッピングを抵抗なく楽しむことができますし、出勤や通学時もできるだけ外に出ずにいられます。
カナダのモントリオールも地下空間が非常に発達していることで知られており、地下を発展させることは極寒の地域にある大都市においては常識といえます。
「モントリオールの超巨大地下歩道空間」
さて、そんな寒冷地の常識を打ち破るのが、カナダはアルバータ州カルガリーにある「Plus 15」です。
「寒いから地下に潜ろう」ではなく、「寒いなら空を歩こう」という斬新な発想を実現したのがこのPlus 15。
カルガリーのダウンタウンにある数多のオフィスビルの2階部分(ビルによってはさらに高い階同士)を歩道橋で連結して、外気に触れることなく移動することを可能にしました。
カルガリーの冬はそれはそれは厳しいで有名。札幌なんて敵じゃありません。
「カルガリーのひどく寒い冬」
ところがPlus 15のおかげでカルガリー市民は
①雨や風、雪などの悪天候を気にすることなく市内を巡ることができる
②交通量の多い道路の横断の必要がない、信号待ちも必要ない
③door-to-doorでビル同士の移動が自由自在
というメリットを享受することができるのです。
「Plus 15」の名前の由来は、ビルの2階部分が地上15フィート(4.5メートルほど)のため。
ブリッジは83個もあって、距離にして16kmという長さは世界一を誇るそうです。
寒いところへの留学って「寒くて震えるのが好き」という変人以外は基本的に抵抗があると思います。
ところが不思議なことに、カルガリーを渡航先に選んだ生徒さんは満足度が高いという事実もあります。
実は意外とそんなに寒さを感じないようなPlus 15のような工夫が施されているのも、その要因のひとつなのかもしれませんね。
Naoki